多発性硬化症 リハビリ
2015 年 2 月 28 日 土曜日多発性硬化症
多発性硬化症とは、中枢性脱髄疾患の一つで、脳、脊髄、視神経などに病変が起こり、多彩な神経症状が再発と寛解を繰り返す疾患のことをいいます。
原因は未だに不明で、遺伝、自己免疫、ウイルスなどの感染が関与していると考えられています。
若い人の方が発症しやすく、約80%が50歳までに発症します。特に女性に多い病気です。
日本人の10万人のうち3~5人に発症すると言われています。
生命予後はあまり悪くなく、健常人とほとんど変わりませんが、機能予後については良好とは言えず、運動機能が低下して車椅子での生活になることも多いです。
症状
症状は数多く、特定の症状が決まって起こるということはありません。
経過中に多くみられるのは下記のものになります。
・運動麻痺
・感覚障害
・深部反射亢進
・視力障害
・病的反射
そのほかでは、視野障害、括約筋障害、視神経萎縮、失調症、企図振戦、眼筋麻痺、嚥下困難、疲労などがあります。
リハビリ
症状を緩和させるためにリハビリテーションをしっかり行う必要があります。
多発性硬化症に対してのリハビリテーションは、寝返り動作訓練、起き上がり、車椅子への乗り移りなどの移動・移乗動作訓練、立ち上がり・歩行訓練、応用歩行・動作訓練などを行います。
また、低下した筋肉の強化や障害の起こった部位のトレーニングも行います。
多発性硬化症の日常生活の過ごし方は?
悪化や再発の原因として下記のものがあげられます。
・感染症
・過度の運動
・疲労
・体温の上昇
・外傷
・外科手術
・精神的ストレス
・出産
・紫外線
これらの原因となるものを日常生活で気を付けることで、再発や悪化を防ぐことができます。
ポイントししては下記のものがあります。
1、ストレスをためない(ストレスにより免疫力が低下します)
2、疲れを残さない程度の軽い運動
3、排尿障害が起こるので、感染症に気を付ける
4、室温を適温に保つ(急激な体温の上昇は一時的に神経症状が出る)
5、日光には適度に当たる(骨の成長には紫外線が必要ですが、過度に日焼けすると免疫のバランスを崩します)